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zoom RSS Nirvana『Incesticide』(1992年)

<<   作成日時 : 2011/02/01 05:33   >>

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グランジ・90年代オルタナティヴロックの雄、NirvanaのB面&レアトラック集。
これは、彼らが発表した3枚のオリジナルアルバムなどよりもはるかに「Nirvana」の本質をコンパイルした作品なのだと僕は思ったりする。(別に最高傑作だ、という意味では決してない)
まあ、本当はNevermindからInUteroまでのつなぎとしてとりあえず出したレコードだったりするらしいけど。


ざっくりと言えば、前半は妙にポップで、後半はダークでへヴィ。
シンプルでポップな「Dive」、そしてそれ以上にあっけらかんとしたポップで「Grandma take me home 」と繰り返す「Sliver」。「Been a son」なんかで歪んだパワーコードをただただかき鳴らしているのを聴くと、彼らがセックスピストルズのような初期パンクに影響を受けたこともわかるだろう。

アルバムで白眉なのは「Molly's Lips」「Son Of A Gun」の2曲。まあこれはヴァセリンズのカヴァーだからヴァセリンズを褒めるべきかもしれないけど笑。この辺までの楽曲の、ポップセンスとパンクのシンプルさを同居させた感じは、Nirvanaの音楽的要素そのものを表わしているであると言えるだろう。


Pollyの速いバージョンをはさみ、それ以降からはポップな楽曲は影をひそめる。
師匠格であるメルヴィンズのような、重心が低くねちっこい「Beeswax」、1stアルバムBleachのラストを飾ったパンクとハードロックの中間地点的な「Downer」。
パンクっぽい疾走感はあるが、メロディが妙に暗い「Mexican Seafood」。正直重い。笑

この辺は、初期ハードロック、特にブラックサバスからの影響が非常に強いと感じる。「Big Long Now」の、邪悪で、泥沼の中を這いまわっているような、粘々としたリフはサバスそのもの。「Aero Zeppelin」なんて曲もあるがどっちかというとこの曲もサバスだ。あとカートコバーンはKissなんかも好きだったらしい。Kissにエアロスミスというと、オルタナなイメージからかけ離れた意外な感じがするが、80年代のバラードばかりが売れる装飾過多なメタルが嫌いなだけで、70年代のハードロックは好きでありかなりの影響を受けたのだろう。

あと触れるべき楽曲は「Hairspray Queen」だろうか。
イッちゃってる、裏返ってるぶっ壊れたボーカルは、ハードコアの影響もあるかもしれないが、僕としてはピクシーズなんかの影響を感じさせるし、よくわからんギターの不協和音はソニックユースを思い起こさせる。

なにしろ全体的に音質が80年代のインディやUSハードコアのような、汚い音なのが素晴らしい。

このように、Nirvanaは初期パンクに初期ハードロック(サバス)、ピクシーズやソニックユースのような80sギターバンドの影響をたっぷり受けた、80年代のインディ〜ハードコアの土壌から生まれたバンドなのだ。『Incesticide』はそれが嫌というほどわかる良盤。

これで殆どNirvanaを形作る音楽的要素については述べたのだが、このアルバムで唯一、カバーできない要素がある。それは、カートコバーンが、ニールヤングや、昔で言えばニックドレイク、90年代以降で言えばエリオットスミスのような、つまりはただただ切なく、繊細で、ろうそくの火のような揺らめいた、枯れた歌を作るシンガーソングライターだということだ。その要素については、 アコースティックライブアルバム『Unplugged in New York』を聴けば十二分にわかることだろう。


評価:7.3

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