空白依存症

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zoom RSS Radiohead『KID A』(2000年)/『Amnesiac』(2001年)

<<   作成日時 : 2011/03/28 00:44   >>

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いやあ前回の記事見直したら全然面白くないな。まいいや…。
さて、面倒だから、ではなく笑 同時期にレコーディングされた作品なのでまとめて扱ってしまおうということでキッドAとアムニージアック。

「OKコンピューター」から更に電子音楽世界へダイヴ、完全にエレクトロニカな2作品となっている。
野田努は「オウテカのモノマネだと思った」と言っていたが、僕はちゃんと聞いたことないからわからない。
ただ、両作の一曲目はミニマムな感じはする。分解されたビート、今までの感情過多なボーカルがコントロールされ無機質にまとめられている。時にはその武器の一つであるその声をブツブツと途切れさせるエフェクトすらかける。


もうここにはオルタナティヴ的なギターロックのカタルシスを見つけることは出来ない。
完全テクノ化。
無機質に張り巡らされた音たちは、(お得意の鬱メロ&マイナー調の楽曲群により)それでもやはり暗澹な映像を想起させる。とにかく暗い。


Kid Aを初めて聴いたときは、評価や評判は聴いていたから「予想通りだな」と思ったが、ギターロック厨であった(今もそうだが)俺は非常に眠くなるのでたまに引っ張り出して聴いてみては首を傾げたり、寝たりしていた(レポート作成中にこれかけてたら寝てしまって朝方慌てる、というのはよくやった笑)

アムニージアックの方は無機質過ぎて全然好きではなかったのだが、一昨年あたりは良さが突然わかったらしくよく聴いてました。


どちらも、電子音楽からの影響は色濃いが、ジャズの影響も強い。特にアムニージアックのラストを飾る "Life in a Glasshouse"はずっと感情を抑えてきたような作品の最後にもかかわらず、哀愁ただようホーンが咽び泣く完璧なジャズ曲になっており、かつてのギターバンドがここまでやってしまうという凄みには驚かされる。


さて、本作、特にKID Aは現在、「9.11」以降の閉塞的な空気を予言した一枚とも評価されているようだ(スヌーザーとかそうだよね)。
アジカンの後藤正文は「呪われた一枚」と表現している(彼は社会人時代に通勤時にKID Aを聴いて具合が悪くなり会社を休んだらしいw)。


「キッドA」とはどこかで生まれているはずの、世界初のクローン人間(少年)の事だという。また「アムニージアック」とは記憶喪失の意。それにスペイシーで暗すぎる音は現代への皮肉と問題提起があるのだろうな、と歌詞を読まなくてもそれくらいは想像がつく。
この解釈は多分間違ってるのだろうけど、アムニージアックのジャケで泣いている男の子はKID Aではないかと思ったりする。彼は泣いている。そして、おそらく自分の出生について隠された環境で生きたのだろう、過去の記憶は無いようなもの=記憶喪失。とか関連付けて考えてるんだけど合ってるのかな。


そして、前作のOKコンピューターよりさらに大胆にワープ・レコードのミュージシャンなんかの影響を強く受けエレクトロニカ化した本作2枚は野田努曰く「その背後にはアニマル・コレクティヴからTVオン・ザ・レディオ、あとアーケイド・ファイアまで全部入ってるからね。ニュー・エキセントリックも、そしてディアハンターもね(※1)」と。
つまり後進のインディ・ロックバンドがミニマルやエレクトロニクスを導入する叩き台、踏み台になっていたということだろう。「「キッドA」を皮切りにロックの側がテクノやエレクトロニカのよさみたいなものを全部、自分達の方に持って行っちゃった(※2)」という指摘もそういうことだ。

もしかしたらそれは日本のバンド、くるりやスーパーカー、プリスクールなどがテクノ化したも間接的な影響があるのかもしれない。そういう多大な影響力という点で、ビッグバンドであったレディオヘッドが行ったこの電子音楽への舵切りは、00年代の幕開けとして最重要点なのだろう。それも、現代という世界への警鐘を鳴らしながら、だ。



で、前置き長すぎた。僕はこれをどう思うか。単純にアルバムとしてどう思うか。
もちろん上記は既に事実として歴史として掴んでおいてロックファンとして損のない「歴史的価値」だろう。それは評価するし面白いと思う。
ただギターロック厨としては……ね?という。笑

今の僕は、まあこれでも何年か前よりは音楽をいろいろ聴くようになった、はずだ。テクノもニカもそれほど拒絶反応は無い。さじ投げるほどのアルバムでは無くなった。今でも引っ張り出して聴くほどである。ただアンビエント的BGMとして聴くけれどやはりトムヨークのこびり付くような歌唱がと暗さがあるから、BGMとして向かないような。そんな、今でも扱いが困るこの2枚です。
だから評点は、僕には付けられない。



※1、※2、共にSNOOZER誌2010年4月号、野田努×田中宗一郎の対談より抜粋




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