空白依存症

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zoom RSS オルタナティヴであることについて

<<   作成日時 : 2013/09/18 01:47   >>

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ツイッターである人と話したこととも関係があるのだけれど。
そして相変わらずあくまで個人的な好みの話なのだけれど。

ロックバンドが「売れ線」っぽいものに走るのが苦手だ。
ただ、苦手じゃない時もあったりするのがまた難解だが。
例えば海外メロコア〜ポップパンクだと、僕はグッドシャーロットはあまり好きじゃない。
ああいうアメリカン・ロックの聴きやすいディストーションが嫌いだ。というか昔そういうの聴きまくって飽きただけなんだけど。フォールアウトボウイも仮想敵だった。今は好きな曲あるけれど。
僕はメロコアブームと心中しちゃうようなバンドや、馬鹿っぽいバンドのほうが好きだった。そういうジャンルにどっぷり浸かっていたときは馬鹿なバンドよりも大人びたバンド、落ち着いたメロコアみたいなの好きだったけど今は逆だ。つまりオフスプリングや初期のSUM41みたいな馬鹿な奴らのほうがメロコアだったら好きなのだ。(この2バンドもだいぶ洗練された音になったりバラードやったりしてるので、先ほど挙げたバンドと大差ないと言われればそれまでだが)、もちろんバッドレリジョンフェイス・トゥ・フェイスみたいなバンドが本当は好きなんですが。



そりゃ、グッドシャーロットは途中でエレクトロを取り入れたり(現代のデュラン・デュランみたいなイメージになった記憶がある)、フォールアウトボウイは終盤脱エモっぽい路線だった印象だった。そういう点は評価出来る。僕は、路線変更したり、幅を広げようとしたりすることについて苦言を呈しているのでは無い。全く無い。元気だけが取り柄だったバンドが時を経るにつれ大人しく静かになっていくことが嫌いなわけでもない。アメリカやカナダのメロコア〜ポップパンク系バンドは、そうなるとたいてい売れ線アリーナロックみたいになるのがイヤなのだ。SUM41もイエローカードもMESTもたいていこれだと思う。(blinkもまぁそうなんだけどあれはキュアー狙いだから別、という俺の趣味)
これは僕がポップパンクと混ざってしまった「エモ」とジャンル、「エモ」と呼ばれた一連のバンド群に思い入れがあることとも強く関係している。ジミーイートワールドは最近のアルバムは全然ダメだよね、みたいなあの感じね。フォールアウトボートとかテイキングバックサンデイとかあんなのエモとは呼ばねーんだよ!みたいなね。昔そういうのありました。はい。



つまり、ある個性的なバンドがいくつか出てくる、もしくは特定のシーンに光が当たる。そしてそれが人気を博す。そのあと、フォロワーが出てくる。そうなると、個性的じゃなくなって、聴きやすいアリーナロックになる。ハードロックにもニューウェイヴにもグランジにもこういうことは常に起きてきたし、しょうがないことなんだとは思う。


話が少し飛びます。
日本のロキノン系みたいなバンド(特に若い人たち)の話。
今売れている人たちの中で、やっぱり売れ線っぽくなったりする人たちがいる。(僕ら世代でいうとレミオロメンとかな・・・悲劇・・・)
それは良い意味で捉えれば「マスに希求する」野心があるってことで、僕がたまにそれが嫌いじゃないって思うのはそういうところ。
つまりちゃんといろんな人の耳に届けたいって素直に思う、野心があるってこと。僕は、クッソマニアックなバンドを聴いてるリスナーじゃない。たいてい売れてるバンドを聴いてる。海外でもオアシスみたいなビッグバンド好きだし。

でも、「売れたいからこうしよう」とか「客はこういうの聴きたいんだろう?」みたいなのが嫌いなのだ。それが皆無なバンドはいないだろうけど、そういうのが鼻につくバンドがたまにいる。

そこで僕が真っ先に思いつくバンドがベースボールベアーとサカナクション。

今のベボベに関しては、本当に心からいいと思うような興奮を感じなくなってしまった。「彼氏彼女の関係」とかアルバム『C』なんかは、ナンバーガールをどこまでもポップにしたようなナンバガフォロワー感が良い意味でハマったし、だってそれは向井修徳には出来なかった(興味もなかっただろうが)ことだったし、チャラいけどナンバガやアートスクールが持っていた「性と死」の歌詞世界と確実にリンクしていた。
ジャキンと磨がれたギターも(今じゃ珍しくもないが)裏打ちハイハットで踊らせるドラムもかっこよかった。クオリティー高かった。

でも今は、本当にクオリティーが高いだけで、「ああ、ベボベだな」と感じるだけ。『深呼吸』は空間的なサウンドメイクで少し変化したかなと思ったくらいで、歌詞に込められたであろうメッセージもピント合わなかった。
彼らも意識はしていて、だからこそコラボに積極的なのだろう。この間のコラボシングルお相手はライムスターと花澤香菜。着目するところはさすがだと思う。そこはすごい。ライムスターはスーパーバタードッグ等と一緒にやってるし手馴れてるんだろうが、悪くなかった。でもライムスのリリックが載ってるな、ライムスやっぱイイわ、って感じ。はなざーに至っては「はなざーが歌ってるわー」ってだけの印象でそこまで大層なケミストリーを感じられなかった。
本題はそこじゃなくて、つまりこのバンドってもうライムスターと花澤香菜をわざわざ招聘しないと前進できないんでしょ。
それで、ベボベって「マニアックポップ」を実践しようとするバンドで。J-POPを意識して、J-POPに太刀打ちできるロックバンドっていう狙いが小出にはあって。それは何度も彼の口から言語化されてるはず。
だからこそ鼻につくし、むしろそうしてコラボするポップとしての実験場としての価値しかなくなってるじゃん。っていう。

そんで、サカナクション。彼らもおそらくベボベ小出と同じ。本気で好きな音楽追求したら本格的な海外エレクトロになるんだろうけど、それをJ-POP聴いてる人にも届けたいと思ってるバンド。そこでアジカン的なロキノン優等生的抽象的歌詞とかに走るのがイヤだしそりゃあ売れるわーみたいな感じだったけど、なんか歌いたいことがあるバンドっぽくて、「ミュージック」はすごく好きだ。このバンドはイラつくんだけど、なんか本気で応援もしてるバンドなんだよね、「マスに希求する」野心がある点を僕は素直に買ってる。


あといくつか挙げるなら例えばミイラズ。ああいう野心大好きなんだけどさ、結局「アクモンパクって人気は出たけど今の時代ミスチルやサザンくらい売れたくても難しいよね」「じゃ狙うところはバンプとラッドにかね?」「じゃあやつらっぽくなれば売れるんじゃね?」ってなって、そのバランスが僕としてはギリギリ許せたのが3rd辺りまで、4th『言いたいことは無くなった』で完全失望。その後メジャーデビューとかおせーよ!って話だし、まぁ今は悪くなさそうなんだけどどうなんだろう。


セカオワ。ちゃんと聞きたいと思ってはいる。最初は「ぼくたち人間って残酷だよね」みたいな歌だったイメージで、それがギターバンド・サウンドじゃなくコバタケの手によるポップサウンドってのが下北系育ちの僕には「???」なんですよね。どこまで戦略なのか、やっぱ全部なのか。「スターライトパレード」とかいうディズニーランドでデートしてるカップルが聴いてそうな甘いバラードで「はいはい」って感じなんだけど、一節だけ「僕たち文明が奪った夜空の光」ってラインがあって、そういう「ポップな良い曲の仮面をかぶった人間って愚かだよね曲」っていう悪趣味な人たちなんだろうなぁ。というか、どれだけ悪趣味なのか、そこに少し興味はなくもない。でも普通にサマーチューンみたいなのやってたりもするしなんなのか未だに分かんないこいつら。基本線は僕らの時代でいうバンプ、たぶん神聖かまってちゃんとも根本は一緒の「繊細で空虚で傷ついた若い世代を代弁するロック」ってことは分かるんだけど。



あとどうでもいいけど最近の若いバンドって最初から完成されてる気がするんだけど、化けるのかね?andropクリープハイプもさ。9mmとか2nd以降ちゃんと聴いてないんだけどアルバム出るたびまたやってるねーとしか思えなくなってるんだけど。テレフォンズもなー。『We Love Telephones』とかスロー曲も粒ぞろいでいい線いってたんだけどなぁ。結局彼ら節が強すぎる・・・。だから、アジカンとかストレイテナーとか凄いって言ってるんですよ僕は。アートスクールだって根っこのソングライティングは一緒だけど、『14souls』までは音楽性変わってすげー刺激的だったよ。アシッドマンとかはダウト感あるけど。あ、ラッドウィンプスは幅広いし変化するしすごいと思います。そして、ガリレオガリレイに期待するしかありません。


そこで、「商業性と自分たちのやりたいことの狭間で苦しむロックバンド」ってのは昔からいたと思いますが、自分が好きなジャンルで思いつくのが「グランジ・オルタナティヴ」なんですね(ようやく本題か)

オルタナティヴ・ロックの説明を一応しておくと(これ読んでる物好きな方には釈迦に説法かと存じますが)、ポップでメタリックでバブリーな80年代のアメリカのメジャー音楽の裏側で、魑魅魍魎なインディーバンドが地道に活動していて、それが90年代になってフックアップされてメインに躍り出た、というのがオルタナティヴ・ロック。
それでこのインディーシーンの根っこにはハードコア・パンクがあったと。そういうD.I.Y精神とか、自由な精神や活動や荒っぽいサウンドは、ハードコア・パンクからの影響が強いわけです。おさらい終了。


んで、その中でもっとも分かりやすいのがNirvanaのカート・コバーン先生で、普通にやりたい音楽をやってたであろう彼はCDがバカ売れしてスターに祭り上げられた結果、パンク・インディー的精神とロックスター的立ち位置の狭間で板挟みになって自殺すると。ぶっちゃけ、これ以降イギリスはともかくアメリカでロックスター的な人いるのか?と未だに思うくらい、第二のカートを生んではならない感強い気がする、アメリカ。(今のビリージョーとかそうなのかな?でもあいつもパンクだしなぁ。というより、スターダムなヒーロー像はHIPHOPやビヨンセやレディー・ガガのような女性シンガーが担っているんだろう)


何が言いたいかって、結局バランスを取れなかった人の例(の最悪な形)です、カートは。
商業性とアート性をちゃんとバランスとってくれればいいんです。
ただ、「オルタナ」とか「パンク」とかって題目は、売れたらダメだとか魂売ったとか言われるようなロックの中でも特にめんどくさいジャンルで。

クリスコーネル(サウンドガーデン)も今やセレブらしいし、コートニー・ラブ(ホール)はパンクもオルタナも関係なくてただセレブになりたかった人って感じだし。
デイヴ・グロール(ニルヴァーナ/フーファイターズ)は一番バランスとってると思う・・・けど、今やってることはただの売れ線スタジアムロックじゃねーか。ダメ。

ダイナソーJr、ソニックユース、ペイブメントあたりは「スターダムとは関係ない」って感じで完全にマイペースで、そういうところと距離をおいたからずっと続けられてるし僕も大好き。インディーバンドのお手本。でも欲を言えばもう少しマスを引き受けてる人も見たい。ぶっちゃけ挙げた3バンドって昔と同じことずっと続けてる感じで、好きだけれど正直つまんないよね。やっぱり
エディー・ヴェダー(パール・ジャム)。いいね、カートみたいにならないぞって頑張ったのは伝わってくる。チケットマスター闘争とか、頑張ったと思う。あんた頑張ったよ。でも今はいつのまにかあんたらがやった音って米国王道ロックになっちゃったね。
トレント・レズナー(ナイン・インチ・ネイルズ)。いいね。フリーDLいち早くやるとか常に挑戦的。でも、未だに音は個性的だけど、ウィズ・ティース辺りから変わってるの?変わってないんでしょ?NINだなぁって感じなんでしょつまんなくない?僕が好きじゃないだけか。でもダウンワードスパイラルはクッソ聴いたわ。
TOOLは聴いてないからわかんない。コーンやマンソンは範囲外(オルタナ否定組なので)。
レッチリ、ああレッチリがいいのかも。今面白いわけじゃないけど。でもフガジとかマーズヴォルタとかともいろいろやってるみたいだし。ああ結局レッチリか、理想は・・・。どうでもいいけどジェーンズ・アディクションって本当は今のレッチリのポジションにいたはずのバンドだと思う。


そこで私のイチオシ、それがビリー・コーガン(スマッシング・パンプキンズ。(これが言いたかっただけなんです)


バランス感覚としては最悪。というか結果が最悪。理想が高かった。
つまり売れても、オルタナティブ精神とやらにのっとって、聴衆におもねらず前作から音を常に変えて、前進しようとしたバンド。
でもこの人はきっと「なんで理解してくんないんだ!」って感じだったのか。
つーか、アドアってアルバムで路線変更したのはドラマーのドラッグ問題があったからというのも一側面で、このサイト(グランジオルタナ系解説サイトで一番有名だと思う)のスマパン褒めも話半分ってとこなんでしょうけど。
でもね、商業性とアート性(やりたいこと)を両方とも全力で取りに行った結果、理解されず、バンドうまくいかず敗北する。っていう無様な姿、それが僕には誠実な姿に思えるんですよね。
別バンドもソロも今ひとつ盛り上がらず、いまはメンバーはコーガンひとりで再結成再始動。完全に迷走も迷走なのかもしれないし、その姿は他の90年代再結成バンドに比べても格段に無様だけど、誇りを守って敗北したように僕には思えるんです。俺も完全にひいき目だな。


何の話をしたかったのか分からなくなり、雑文終了。ひとりごとですね。

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内 容 ニックネーム/日時
オルタナが、現在ロックのメインストリームと化していることの功罪のような気がします。
そういう意味では、アジカン、ストレイテナーは相当おいしい立ち位置にいますね(笑)
僕は、邦ロックはeastern youth、bloodthirsty butchers、ZAZEN BOYSさえいればいいやと割り切ったつもりだったんですけど、ブッチャーズ吉村が死んじゃったりと、そう思ってもいられなくなりました。イースタンの吉野も一回、心筋梗塞やってるしなあ。ザゼンは向井らしく、飄々と活動を続けてるみたいですけど。
UKロックも新人はリバイバルばっかで食傷気味ですし、日本のロキノン系は最近、ある意味禁忌的だったTV進出を積極的に行っている気がするんですが、どうなんでしょうね。
でもこんなこと書いてると、俺も若干老害になりかけているのかなあ、とか思ってしまいます……。
あ、Galileo Galileiには僕も期待しています。

ぐだぐだと長文、失礼いたしました。
いつも楽しく拝読しております。
名無し
2013/09/18 21:24
>名無しさん

読んでくださって有難うございます!
まさにおっしゃるとおり、オルタナ的な音楽がメインストリームになった時点で功もあれば罪もあるという話です。
ブッチャーズ吉村の件は非常にショックでした。僕は若手のロックバンドのいくつかにはかなり期待しているんです(今シガベッツ解散の報をきいてショックですが・・・)。正直地下にはたくさん面白いバンドがいるんでしょうけど、それがある程度マスアピールも出来るバンドに、何か期待を感じるんです。かつてのロックファンが、ミッシェル・イエモンやハイスタやドラゴンアッシュがチャートを駆け上がったみたいな勢いというか、流れや物語を未だに見てみたいのかもしれません。
(それは僕の世代ではバンプ・アジカン・エルレ、今の世代では既にワンオクやセカオワ、サカナクションなのかもしれませんが)

新しい音楽にいつまでついていけると信じていましたが、最近は本当に限界のようで、これが大人になることなのかなぁなどと感傷的になってしまいます。
ザゼンは「すとーりーず」未だに聴けてないですが、やはりあの存在感、新しいサウンドを追求する姿にはまだまだ期待してしまいそうです。
たびけん
2013/09/20 22:54

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