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zoom RSS Aztec Camera『High Land,Hard Rain』(1983年)

<<   作成日時 : 2017/03/06 01:06   >>

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僕の初めて聴いたアズテック・カメラは『ナイフ』だったのだけど、正直1曲目でずっこけてしまった記憶がある。きわめて80年代的なサウンドとキモい声!僕は初期のガーネット・クロウが自分達の音楽性を「ネオ・ネオアコ」と自称しているのを知り(後からわかったことだが、「水の無い晴れた海へ」はエブリシング・バット・ザ・ガールのとある曲まんまだったり、1stのジャケがまんまだったり、EBTGを意識した「ネオアコ」発言だったようだ)、自分が脳内で勝手に想像していたサウンドはカーディガンズのようなスウェディッシュポップとか、もしくはもっとストレートな(それこそティーンエイジ・ファンクラブ的な)ものだったので、『ナイフ』を聴いてがっくりうな垂れた、というのが正直なところだった。80年代の音に全く免疫が無かったのだ。ザ・スミスは聴いていたはずなんだけどね。ま、80sって言ってもやっぱりマドンナとかとは違う音なんだけどねぇ…。


アズテック・カメラことロディ・フレイムは、パンク・ムーブメントが死にゆく様を見て、それを乗り越えようとした。パンク以降の世界において新しいこととは?新鮮なこととは?と思索し追及した連中がニュー・ウェイヴだが、彼の場合はアコースティックギターを手に取ってかき鳴らした。というのがこの音楽の教科書的なバックグラウンドの説明になるだろうか。M-3「Walk Out To Winter」の「ジョー・ストラマーのポスターが壁からはがれおちる/そのあとに貼るものはなにもない」という一節が非常に象徴的である。その他にもこの曲は「君は怒りをあげる/食糧配給を待つ失業者たちの列の中で/だから冬に向かって歩き出そう/後れを取っちゃだめだ/壁に向かって歩いているような世代さ/でも僕は怒りはしない/ギアを入れてここを抜け出すんだ」と、政治的な背景にチラリと触れながらも(パンク的だ)、従来の古い世界から抜け出そうとすることが歌われている。(訳詞はこのサイトからお借りしました)
M-1「Oblivious」はもうちょっと恋愛的な歌詞に思えるけどね。


例えば彼らに並ぶネオアコの代表格オレンジ・ジュースのほうは、よりファンク的であり、かつギターもジャキジャキしていてこれはポスト・パンクの一種なのだ、と分かったわけだけど本作は個人的には、あくまでマジで個人的だが分かりにくかったかもしれない。とはいえ、流麗に、時に武骨に鳴らされるアコースティックギターの音色、旋律は、オレンジ・ジュースのジャキジャキしたクリーン・ギターよりも「ネオアコ」という語感からくるイメージに合致している気がするし、何よりM-1「Oblivious」ラテン的ギター・ソロ、そして節々から感じられるボサノバ的なアプローチこそ、ロディ・フレイムなりのパンク・ロック/ニュー・ウェイヴなのだろう。またM-7「Release」は、後のAOR・ブルーアイドソウル路線の走りだと思う。スウィートな歌だ。


「ネオアコ」というジャンルは日本独自の呼称で、海外ではこの辺はポストカード周辺とかラフトレード周辺とか言うらしい(2ch情報)。ザ・スミスもラフトレード、こういうパンク以降のインディー・レーベルから産まれてきた。僕は無知だったのでこの辺がよくわからなかったのだが、アメリカのインディーはハードコア・パンクからはじまったが、イギリスのインディーはこういったギターポップ系だったのだ。C86とかまったく知らなかったしなぁ俺…。つまりはこの辺の次の世代がプライマル・スクリームやマイブラだということなんでしょ、ザックリ言えば。次の世代、アーリー90'sのギターポップはストレートなアプローチが多いですよね、ボサノヴァとかブラックミュージックの影響とかが見られなくて、そこは純粋に初期パンクのストレートなビートや方法論の影響・延長だったのかな。ヘブンリーとかそんな感じするし。ということで(どういうこと?)後のイギリスのギターバンド達の源流のひとつとしてもアズテックカメラとかこの辺のインディー・ギター・ポップって偉大だったのだなと。なんたって「ハイランド・ハードレイン」ってタイトルの青春感、M-2「The Boy Wonders」の終盤の畳み掛け方とか僕でもグッと来ますよ。









この曲は結構エモーショナルですね、ギターも歪んでるしアレンジも複雑。

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