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zoom RSS Oasis『Definitely Maybe』(1994年)

<<   作成日時 : 2011/03/15 20:27   >>

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某雑誌に、非常に分かりやすいことが書いてあったので抜粋しよう。

「ジーザス&メリーチェイン譲りの轟音ギターと、ジョン・ライドン級の暴力的なヴォーカル、そしてビートルズ直伝の必殺メロディーを一緒くたにすることで生まれる、強烈な高揚感と圧倒的なまでの全能感。これこそが本作の魅力のすべてであり、またそれはアシッド・ハウスの洗礼を受けた同郷の先輩バンド、ストーン・ローゼスから受け継いだフィーリングでもあった。」(「SNOOZER」2008年4月号、小林祥晴)


初期オアシスを表現するにはもうこれ以上の文章は必要ない。あとはせいぜいT-Rexのブギーなリフをパクった曲があるとかその程度で終わってもいいのだが、蛇足として自分の文章も書いておこう笑


「90年代のビートルズ」なんて言われてた彼らだが、彼らが影響を受け、また崇拝しているのは分かっているけれどもそんなに似ていないと僕は思う。

この音を歪みに歪ませたギター・サウンドは、ジーザス&メリーチェインからストーンローゼス、そしてあえて大げさに言えば90年代初頭のシューゲイズ・サウンドまでを髣髴とさせる、つまりイギリスのギターバンドの血が脈々と受け継がれていることを感じさせる。


後の作品に比べれば、そのサウンド・演奏はかなりラフなものとなっている。「Shakermaker」「Columbia」「Cigarettes & Alcohol」などでは、もたついた曲調とネバっこい歌ということもありぶっちゃけダルい感じもあるのだが、そのラフさは1stでしか感じられない初期衝動ということなのだろう。
そこに良さを見出して「これこそが最高傑作」という人もいると思う。


僕は初めて聴いたとき、メロディが特に立っている「Rock 'n' Roll Star」「Live Forever」「Married With Children」などが良いと思ったくらいで全体としては微妙だな、だる過ぎね?と思ったのが正直なところで、その3曲とスーパーソニックを聴くためだけのアルバムだった笑


しかし、久々にこの1stを聴くと新鮮である。Shakermakerなんて今聴くとハッピーマンデーズみたいなマンチェだなと俺は思ったりして(オアシスは普通にマンチェスター出身ですが)。


オアシスの特徴である、壁を作るように歪んだギター音で空間を埋めてしまう「ウォールオブサウンド」すなわち「壁ギター」はもう全開であり、非常に荒々しい。またそれがドラッグの陶酔感を現しているという話もある通り、イギリスらしい憂鬱さを醸し出しているわけだ。

この壁ギターに美メロが乗る「Slide Away」は、のちに連発されるオアシス流バラードの先駆的楽曲であろう。


しかし、荒々しさと陶酔感においてめちゃめちゃ勢いのあるアルバムだと何年振りかに聴き直して思う。こんな歪んでるのにふつーのロックンロールチューンをやるっていうのが「音ぼやけて訳わかんねえことになるだろw」とか思いながら、すんなりと聞けてしまうのはやはり凄いかもしれん。


歌詞についても触れておくと、オアシスってのは歌詞はわりと大したことないって言われたりもするのだが、労働階級出身ならではの、アウトサイダーとしての歌ってものがあると思う。

「お前は浮浪者で下級階層/でもそんなことはどうでもいい/だってお前は生き急いでるんだ」

「お前は何処に行っても忌み嫌われる厄介者で/まるで悪魔に見初められたように問題ばかり抱えてる奴/連中が陰でお前の悪口を言ってもそいつらに反撃する気力は無い/そんな臆病者の生命力なんか最後の一滴まで絞り出してやる/今夜こそは」

どちらも「Bring It On Down」からの歌詞の英訳だ。
ボロボロの生活、それだからこそ抜け出そう、現状をブチのめそうという意思がここにある。


僕が特に好きなのは「SUPERSONIC」で、

「エルサって名前の女の子を知ってた/彼女はコカインの混ぜ物を竹筒で吸うような女だった、超特急列車の中で/彼女はお笑い種だった/彼女のサインまで持ってるし/ヘリコプターの座席ですら医者とヤってた/ティッシュペーパーからヤクを吸い込みながら/アルカ・セッツァー(ホームレスが売る雑誌)を売ってた」


こんな歌詞ぜったい日本じゃ歌えないよな笑
これが奴等の日常だったんだろう、イギリスってめちゃめちゃだなおい、と思ってもしまうが、これが社会的弱者からの視点なのだろう。っていうかチンピラかw
そういやリバティーンズの歌詞もめちゃめちゃだし、ハード・ファイの歌詞は「キャッシュマシーンに金入ってねえよ」っていうアウトサイダーの視点だったわけで、そういう意味でもオアシスはその走りといえると。



一発目から、しかも1stなわけなのに「今夜、俺はロックンロールスターだ!」だもんなあ。しかもパンクとマンチェを通過したジョンレノンみたいな声のやつが歌うんだからそりゃ皆こいつらに恋に落ちるわな。とにかくそういうアルバムですね、これは。ちなみに国内盤、邦題『オアシス』にはノエルがしっとりと歌う「Sad Song」が入ってて、良曲っすね。


評価:8.2




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