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zoom RSS Foo Fighters 『Wasting Light』(2011年)

<<   作成日時 : 2012/08/01 15:04   >>

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フーファイターズについては、僕は1stと3rdしか聴いていない。ただ、Nirvanaの『Nevermind』を更にポップかつスウィートなメロディーにして、ちょっと捻くれた感じの印象だったし、「Big Me」のような60年代的なクラシックを書こうとしている曲も好印象だった。「Learn To Fly」も良い曲だと思ったし…。2ndは聴いていないが、収録されている「Monkey Wrench」や「Everlong」の陰鬱ながら疾走する曲は、サニー・デイ・リアル・エステイトにも通じるなと思っていた。なるほど、一時期彼らがエモに分類されたのもうなずけた(まあ、この時のリズム隊がサニーデイなだけなんだけど…)

しかし、近年の楽曲は殆どピンと来ていなかった。「Best of You」は、ニッケルバックのようなフォロワーが奏でてそうな耳触りの良い、「ポスト・グランジ」、つまりアメリカン・メインストリーム・ロックになってしまったように感じた。もっと言えばボンジョビと何が違うのか分からなかった。「The Pretender」もただただ暑苦しかった。僕はデイヴの暑苦しさが苦手なのかもしれない…。


まあ、00年代のフーファイは良さが全く分からなかったという話。
しかし今作。『Nevermind』から20周年ということもあるのかかなり気合を入れて作られたようだ。
デイヴの自宅のガレージでテープ録音。
一部の曲にはクリス・ノヴォセリックを招集し、20年前と同じくブッチ・ヴィグがプロデュースした。
さらに末期Nirvanaから中期フーファイまでのサウンドを支えたであろうギタリスト、元The Germsのパット・スメアもバンドに復帰した。そんな超入魂作がこの「Wasting Light」。



僕が知っているフーファイには、捻くれた部分やササくれた部分があった。本作もそんな面は見える。M-1「Bridge Burning」のイントロの不協和音。M-2「Rope」の左右から聴こえる先の尖ったギターがズレながら絡み合うところ。あるいはM-4「White Limo」のダークな印象を残すイントロ。また、全編にわたり、サビのメロディーが王道というか、ベタにいきそうなところを、たまに外すような感覚(俺が聴いててそう思うだけ?)。


しかし自宅ガレージ録音、アナログテープという割にはサウンドは洗練されているように思え、肩すかしを食らう。太い音は出している思うが…。そう、そもそもライナーでも触れられているが、本気でアナログな音、バンドのリアルな音像を求めるならば、『Nevermind』のブッチ・ヴィグではなく『In Utero』のスティーヴ・アルビニに頼むのが本筋だろう。しかし、そこでブッチに頼むのがフーファイターズ、デイヴ・グロールなのだろう。

デイヴはもともとハードコア・パンク出身ながら、フーファイではその出自とポップネスの両立を試みてきたように思う。砕けて言うと、ハードとポップの折衷。本作で彼も「ラモーンズ、AC/DC、モーターヘッドが大好きだけど、同時にビージーズやアバも好き」と言っているが、まさにである。
そしてブッチ・ヴィグも、同じような志向だということは嫌と言うほどわかる。Nevermindだけでなく、スマパン『サイアミーズ〜』、ソニックユースの『ダーティ』など彼が担当した作品は、バンドのポップネスが引き出れたものとなるというわけだ。ただ、悪く言えば売れ線っぽい音というか、チージーに水増しするような音にする人なのかな、と思うし、彼自身率いているガービッチがデジタル・ロック的なサウンドなのもそれを象徴している。個人的にはジミーイートワールドの『Chase This Light』は売れ線過ぎて超不満だったりするし・・。


そんな折衷的な志向性が、どうも前情報から伝わってくる「気合」の割には、普通に聴こえてしまう原因なのかなと思う。鋭いサウンドが顔を見せて「おっ」と思っても結局暑苦しいフーファイターズであり、特に取っ掛かりの無いアメリカン・ロックになってしまっている気がする。正直、彼等らしいドンズバ・メロディーなキラー・チューンも、特に見当たらない。いやしかし本当にこの点については残念すぎる。むしろサウンド的に目新しい点が無いあんた達はキラーありきでしょ、と思うんですけど。M-1の勢い任せの疾走、M-6のゆったりアルペジオからの暑苦しいポスト・グランジ・バラード、なんかはキャッチーだが、以前のようなキラーでは無い。M-7「Back & Forth」は「Learn To Fly」を髣髴とさせるものの…過去を超えていない。

まあ、強いて言うなら最終曲「Walk」だが、やはりサビを聴くとありがちなスケールの大きい(ビールのCMとかで流れそうな)アメリカン・ロックだろう。



正直酷評しようと思って聴いたが、そんな酷評するほどでもないのだ。前半70点、後半55点みたいな曲が続くのは、ほんとある意味駄盤を聞くよりも辛い、もどかしさが残る、僕にはそう思えた。

そして、そもそもグランジ・オルタナ世代、その中心にいたデイヴ・グロールが、結局メインストリームのポストグランジだのハードロックだの、そういう現代の売れ線みたいなアリーナロックになってしまっていることが残念だ。結局グランジってハードロックだしな、しょうがないかもしれないけど。ポジションやサウンド的にはコートニー・ラヴのホールも結局そういう感じになっちゃったしなあ。でもコートニーは(他人の力を借りてでも)良い曲上げてくるからね。もっといい曲書いてくださいデイヴさん。ジャンルが細分化されたこの時代に、もう一度、王道でブッとい音でロック鳴らすよ、って気持ちは痛いほどに分かるんですけどね。



評価:6.7






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